日本演劇学会
全国大会・研究集会・コロキウム
2011年度 日本演劇学会 秋の研究集会
テーマ:災害と演劇
日 程:2011年12月3日(土) / 4日(日)
場 所:早稲田大学本部キャンパス

〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1
JR山手線 高田馬場駅から徒歩20分
JR山手線 高田馬場駅前から学バス 早大正門下車 徒歩5分
   地下鉄東西線早稲田駅 早稲田大学方面出口 徒歩7分
都電荒川線 早稲田駅 徒歩5分
プログラムPDF
◆研究集会のテーマについて

広島がヒロシマHiroshimaと、また津波がTsunamiと記されているように、福島もフクシマFukushimaと表記されることとなった。このような事態を2011年3月11日以前に誰が予想し得ただろうか。東北地方を襲った大震災および原発問題は、日本人のみならず、世界中の人々の関心事となっている。それはエネルギー政策を含めた政治の方向性や価値観に疑問を投げかけ、人々一人一人に生き方を問い、そして演劇の意味を問い直させる機会となった。阪神・淡路大震災の折になされたように、文化行政への反省、再考も改めてなされつつある。

本年度の研究集会は「災害と演劇」というテーマを設定し、自然災害を含むあらゆる厄災(戦争、火災、テロリズムなど)と演劇との関係を多面的に探ることをめざす。同時代における演劇の位置や意義、文化行政に関する理論的考察、厄災を扱った戯曲や上演の分析・考察、事実を伝える記録と演劇との関わり、演劇に描かれた地方と中央、東北の演劇の来し方行く末、あるいは厄災への対応と演劇の果たす役割等々が、切り口として考えられよう。今回の震災が人の生そのもの、社会の進むべき方向性、科学技術のあり方に検討を迫るものならば、それは演劇とどう関わるものか。3月11日が苛酷な現実として実感されている今、その論議を起こすべき時である。