日本演劇学会
演劇学論集(学会紀要)
演劇学論集・日本演劇学会紀要総目次
42号〜50号
42号(2004.11)

特集 演劇と記憶(責任編集 山下純照)
はじめに  山下純照
芸談の衰退と研究の想像力  神山彰
演劇史としての回想-ボグダノーワ=オルロワ「『ノーラ』を稽古するメイエルホリド」を読む  永田靖
「記憶の演劇」試論-『コペンハーゲン』と『父と暮らせば』を中心に  平川大作
戦争と歴史的記憶-ナポレオン戦争期の『ヘンリー五世』  安田比呂志

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筒井徳二郎の海外公演と西洋演劇人の反応-コポー、デュラン、ピスカートア、ブレヒト、メイエルホリドの場合  田中徳一
「花修」と「別紙口伝」-その先後関係と世阿弥能楽論の展開  尾本頼彦

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世界銀行ドラマ  ジョセフ・ローチ(常山菜穂子訳)
歌舞伎を救ったのは誰か?-アメリカ占領軍による歌舞伎検閲の実態  ジェームス・ブランドン(鈴木雅恵訳)
英文要旨

43号(2005.10)

特集 日本の女性劇作家(責任編集 井上理恵)
序論 日本の女性劇作家概観  井上理恵
救済の探求-秋元松代論  デイヴィッド・グッドマン
岸田理生『終の栖・仮の宿-川島芳子伝』-天皇制、ジェンダー、ナショナリティ-   阿南順子
八〇年代のメタシアター・市堂令   西村博子
永井愛の「普通の演劇」-寓意的風俗喜劇   斉藤偕子
女性劇作家の主体位置-如月小春と物語(ナラティブ)の脱構築  外岡尚美
渡辺えり子の八〇年代-「ゲゲゲのげ」読解の試み   由紀草一
「地球は女性だ」-アメリカのフェミニズム演劇  堀真理子
連帯するラテンアメリカの女性演劇人  吉川恵美子
岡田八千代「黄楊の櫛」を読む-?外・杢太郎の影-   林廣親
長谷川時雨「さくら吹雪」について   寺田詩麻
尾崎翠「アップルパイの午後」論-兄妹家庭の夢をめぐって-   森井直子
田中澄江「つづみの女」論-家父長制からの脱却と個の模索-   平敷尚子
小町の「生」を描く-津村紀三子の新作能「文がら」-   伊藤真紀

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<流用>する/される<キャンプ>-一九三〇年代のメイ・ウェストと一九七〇年代のメイ・ウェスト 坂井隆

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占領下の歌舞伎弾圧と解除の経緯-父繁俊のGHQとの交渉手記- 河竹登志夫 校訂
英文要旨


44号(2006.11)

特集 大学における演劇教育--実践と研究 (責任編集 菊川徳之助・熊谷保宏)
序説・大学における演劇教育研究  菊川 徳之助
演劇のディプリンと教学研究  熊谷 保宏
教師トレーニングとドラマワーク  渡部 淳
演劇の「専門」学科における「基礎」教育をめぐる問題  藤崎 周平
学校で教える民俗芸能  西郷 由布子
教育学教育における臨床的方法実験としての演劇--エスノメソドロジー・会話分析研究を経由して  秋葉 昌樹
演劇学の概説、あるいは人文的配置   永田 靖

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グランヴィル・バーカーの様式化への契機--様式化の空白期におけるファンタジー『プルネラ』上演の試み  藤岡 阿由未
山崎長之助の連鎖劇--池田文庫所蔵番付から  横田 洋
清水邦夫戯曲の一九七〇年前後--<街>・<河>・<海>  松本 和也
英文要旨

45号(2007.11)

世阿弥およびその周辺の能の編年的位置づけ--「歌舞」「舞歌」の語をめぐって  尾本 頼彦
榎本虎彦の劇作法--『経島娘生贄』における「趣向」と「作意」  大橋 裕美
待つ女のドラマトゥルギ--「サド侯爵夫人」論  由紀 草一
境界線上の演劇--野田秀樹『赤鬼』を読む  嶋田 直哉
ジョージ・タボリ『記念日』の創作過程にみるユダヤ的アイデンティティの構築--最終場面の決定と解釈をめぐって  山下 純照
川上音二郎の「金色夜叉」初演と海外巡業  井上 理恵

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(追悼)菅泰男先生のこと  権藤 芳一
(記録)2007年度日本演劇学会春の全国集会 発表者要旨集、パネルディスカッション・シンポジウム報告/分科会活動記録
(書評)毛利三禰著『演劇の詩学 劇上演の構造分析』  小田中 章浩
    河田耕三著『隠された国家-近世演劇にみる心の歴史』  林 公子
英文要旨(論文)

46号(2008.4)

特集 沖縄演劇
巻頭言 サンパチロク文化の新時代を  大城 立裕
沖縄人の自問自答--知念正真「人類館」再考  坂本(平敷)尚子
沖縄がもたらした異化--木下順二「沖縄」における沖縄  菊川 徳之助
「沖縄」--太田省吾の戯曲作品から  西堂 行人
映画『護佐丸誠忠録』と沖縄の連鎖劇  世良 利和
(調査報告)沖縄のハムレット--仇討(物語)の系譜  与那覇 晶子
(調査報告)許容できる行為媒体--組踊における女性の描写について  フランセス・マンマナ
(資料)沖縄演劇戦後戯曲主要リスト  紀要編集委員会

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名前のない壁画--「運動の演劇」演劇センター六八/七一の『翼を燃やす天使たちの舞踏』分析  梅山 いつき
ベケットの『オハイオ即興劇』における作家の自画像--「盲人の手」、「作家の手」が描く虚構の他者について  景 英淑

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(書評) Perter Pantzer(Hrsg.):Japanischer Theaterhimmel ?ber Europas B?hnen. Kawakami Otojiro*,Sadayakko und ihre Truppe auf tournee durch Nittel-und Osteuropa 1901/1902(M?nchen:Iudicium,2005)   田中 徳一
英文要旨(論文)

47号(2008.10)

ミュージカル『キャバレー』における歌の機能について  藤原 麻優子
植民地台湾の新劇発展と張維賢--日本留学の影響をめぐって  李 宛儒
プロレタリア演劇がみた歌舞伎--その形式の受容を中心に  正木 喜勝
戦時下の農村と演劇--素人演劇と移動演劇  畑中 小百合
(寄稿論文)伎楽の「桜井」考  李 応寿
(記録)2008年度日本演劇学会春の全国集会 発表者要旨集、講演とシンポジウム/分科会活動記録
(書評)三原文著『日本人登場 西洋劇場で演じられた江戸の見世物』  中川 桂
英文要旨(論文)

48号(2009.6)

世阿弥の老体脇能における後ジテの老若再検  尾本 頼彦
世阿弥伝書の「足踏」--その意味をめぐって  澤野 加奈
歌舞伎『壷坂霊験記』における早替り--悪者雁九郎のゆくえ  細田 明宏
蜷川幸雄演出『ハムレット』の変遷--二〇〇三年『ハムレット』上演を中心に  菊池 あずさ
ヨーハン・ヤーコプ・エンゲルの『演劇身振りのための理念』  新沼 智之
(調査報告)中国話劇黎明期における日中演劇交流  吉田 登志子
(調査報告)北京電影学院における役者育成の授業内容  辻 周吾
英文要旨(論文)

49号(2009.10)

特集 戦時演劇(責任編集 日比野 啓、林 廣親、山下 純照)
戦時演劇研究--成果と展望  日比野 啓・林 廣親・山下 純照
岸田國士の戦争劇--『かへらじと』の認可脚本をめぐって  児玉 直起
アジプロ隊<メザマシ隊>の演劇について--<脱・制度>の演劇、その十五年戦争の間の変容  萩原 健
国民演劇選奨と置き去りにされた国策劇--古川緑波一座を中心に  中野 正昭
大東亜戦争--三つの戦争劇  ジェイムズ・R・ブランドン(訳 日比野 啓)
(調査報告)十五戦争銃後の歌舞伎  上村以和於
(記録)2009年度日本演劇学会春の全国集会 発表者要旨集/分科会活動記録
英文要旨(論文)

50号(2010.5)

特集 演劇研究の再考
回帰する演劇学と演劇学会--草創期をめぐる私的回想  河竹 登志夫
演劇物語論覚書--戯曲と上演  毛利 三弥
禅竹序説--禅竹作品の「趣向」「背景」「主題」「情調」をめぐる素描的概観  天野 文雄
演劇教育研究の現在--演劇教育研究の質的方法化と質的研究のパフォーマンス化の接点で  高尾 隆
演劇研究の新たな可能性「命の実感プログラム--土と土方と水滴の時間」の実践について  小菅 隼人・森下 隆・本間 友・亀村 佳宏
日本近現代劇のドラマトゥルギー研究  西村 博子
演劇体験から演劇研究へ、そしてその再考  菊川 徳之助
久米邦武の能楽研究と「人体美」--聴く能から観る能へ  伊藤 真紀
演劇研究とは何か……--日本演劇研究者から  井上 理恵

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トク・ベルツによるドイツ歌舞伎『勘平の死』」公演(1938)のドキュメント  田中 徳一
民話劇の系譜--劇団ぶどう座・川村光夫『うたよみざる』  須川 渡

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(記録)日本演劇学会 演劇学論集(紀要)37号~50号 論文リスト  紀要編集委員会
英文要旨(論文)